最近、食事の糖質量を気にされる方が増えてきているように思いますが、特に身体に不調があってということではなく、ダイエット目的や、より健康な身体作りのためという理由からという方が多いようです。
しかし、糖質は三大エネルギーの一つであり、脳にとっては唯一のエネルギーとなるものですので、過度に制限すると逆に悪影響が出てしまうことがあります。では、一日に必要な糖質の量というのはどの程度なのでしょう。
男女差、仕事など日々の活動内容などでも変わってくるので、全ての方に当てはまるとはいえませんが、およそ100gほどと考えられています。
厚生労働省が提示する2015年版の報告書では、「炭水化物から摂取するエネルギーは総エネルギー必要量の50〜65%を目標量とする」と記されています。
これを数字で計算すると、例えば基礎代謝が1500kcalとなっている人の場合、炭水化物からのエネルギーは750〜975kcalにするべきだということです。
これを糖質の数値に置き換えると188〜244gということになります。
更に厚生労働省は、「基礎代謝が1500kcalの人なら脳のエネルギーに300kcalが必要である」としています。
これは脳のエネルギーだけで、一日に必要な糖は75gにもなるということです。
また、糖をエネルギーにしているのは脳だけではありませんので、全て合わせると約100gが一日に必要だろうと考えられているということです。
糖質が極端に不足した状態になると身体がエネルギー不足になり、疲労感や倦怠感、体重が減る、集中力がなくなる、運動脳能力のにぶり、などの症状をおこします。
ダイエットのために糖質制限をはじめた方は、”体重が減る”を期待してはじめるのですが、その他の症状も同時におこる可能性がありますので、極端な制限には注意が必要になるのです。
特に健康に問題がない場合の糖質制限は、これまでの食生活での糖質摂取量よりも少し減らしてみる程度から始める事をおすすめします。
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